平屋リノベーションの注意点とは?

平屋リノベーション

平屋に住んでみたいと思いつつも、実態が分からずに悩んでいる人には、まずは工事に着手しやすい中古住宅の平屋リノベーションがおすすめです。
この記事では、平屋リノベーションにおける注意すべきポイントを軸として、工事の進め方を詳しく解説します。

将来性を考えるなら平屋がおすすめ

元々住んでいた平屋の住宅をリノベーションするという人だけでなく、昔ながらの温かみあふれる家に憧れて、あえて中古の平屋をリノベーションする人もいることでしょう。
平屋には、長く住むのに向いている家といえます。平屋に住むメリットと注意点を解説します。

平屋の利点は1階建てならではの利便性・安心感

室内には段差がないため、自然とバリアフリーの住宅になることが大きな特長です。

物理的にも家族間の距離が近くなり目が行き届きやすいため、小さなお子さんやお年寄りのいる家庭にとっては安心感があるでしょう。
部屋数もさほど多くないので、家の中も管理しやすいという利点もあります。

注意点は水害やプライバシーの確保

もちろんメリットばかりではなく、1階建て特有のデメリットもあります。

例えば床下浸水するほどの大洪水が起きた場合、2階建てであれば逃げ場ができますが、平屋の場合は住宅内での避難場所がなくなってしまいます。
そのため立地に関する情報の十分な確認が欠かせません。

また居住スペースが分散しにくいので、プライバシーの確保や防犯のためにも、間取りには注意が必要です。

中古の平屋をリノベーションする際は構造や築年数に注意

新築ではなく中古住宅をリノベーションする場合には、さまざまなチェックポイントがあります。ここでは、特に重要な点をピックアップして紹介します。

築年数

築年数が長い建物における不安な要素は、耐震性です。

現在の耐震基準に適合しているのは、建築基準法施行令が改正された1981年6月1日以降に建築されている建物なので、築年数に応じて新たに耐震補強工事が必要な場合もあります。

工事が必要になればその分費用がかさむので、特にコスト重視の方はしっかりと考慮しておかなければなりません。

間取り

平屋の大きな利点は、生活の動線がスムーズな点です。

まずは元の造りが自分たちの暮らしに合った間取りであるか、きちんと確認すると良いでしょう。
構造によっては内部が大きく変更できないケースもあるので、打ち合わせの時点でチェックしておく必要があります。

なお風呂・トイレ・キッチンといった水回り関連については、給排水の配管をシンプルにするためにもできるだけ1箇所にまとめるのがベストです。
配管を複雑にしないことで、不具合の防止につながります。

天井

平屋独自の工夫ができるのは天井です。
例えば開放感を出したデザインにぴったりなのが、屋根の傾斜をそのまま活用した勾配天井です。

ただおしゃれである一方で、遮熱・断熱性には注意が必要でしょう。
屋根裏がない分外気の影響をダイレクトに受けるので、季節に左右されないための工夫が必要になります。

さらに天井が高く感じられる梁見せ天井もできますが、その場合には照明器具は梁に設置することになります。
かなり高めの位置からでも部屋を明るく照らせるよう、手を加えなければなりません。

デザイン性にこだわりが持てますが、さまざまな面において懸念が生じることも頭に入れておくべきでしょう。

2階建てから平屋に減築する際は施工の手間に注意

2階部分を撤去するリノベーションも可能ですが、その場合は解体や新しい屋根の設置をはじめ、非常に大掛かりな工事をすることになります。

固定資産税の節約や外壁などの修繕費軽減といった、減築によるメリットもありますが、大規模な施工である分費用も大きくかかるので注意が必要です。

さらに家全体の床面積が変わることになるため、変更登記の申請も求められます。
また状況によっては長期間の工事となり、仮住まいを手配しなければならないケースもあるでしょう。

平屋への減築は、こうした工事に伴う労力も考慮したうえで慎重に判断する必要があります。

平屋から2階建てに増築する際は強度に注意

もし平屋では手狭になってしまった場合は、2階建てに増築することも可能です。

ただし元々は1階建てを想定した地盤や基礎になっているため、2階部分の設置による重量の増加に耐え切れない可能性があります。

さらに天井や屋根についても、構造物の重みを支えられる強度になっていないケースもあるでしょう。
その場合には増築に加えて補強工事も必要となるため、費用がかさみます。

なお2階部分を増築する場合も、変更登記の申請をしなければなりません。

先を見据えた計画性のあるリノベーションを

平屋のリノベーションで後悔しないために重要なのは、事前のプランニングです。平屋は長く住めるからこそ、きちんと将来性も想定した構造にする必要があります。

どんな生活環境にしたいのか、今後どのようにライフスタイルが変わるのかをじっくりとイメージすることが、平屋のリノベーションを成功させるための第一歩です。

ReoLabo編集部

ReoLabo編集部

ReoLaboでは(リオラボ)では、住宅購入、リノベーションを検討している方向けに、住まいに関する情報を発信していきます。

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