子どもの自立や退職を機に住宅をリノベーションする方が増えていますが、なかにはリノベーションをするメリットがイマイチよくわからないという方もいます。今回はリノベーション住宅の魅力や、リノベーションする際のポイントをピックアップしてみました。
老後にリノベーション住宅で暮らす3つのメリット
老後のライフスタイルは、人それぞれです。古くなった自宅を売却して新しい住宅に住み替える方もいますが、なかには古くなった住宅をリフォームして住み続ける方もいます。
ここでは、老後にリノベーション住宅で暮らす3つのメリットをまとめてみました。
・バリアフリー化できる
・長年慣れ親しんだ家の雰囲気を残せる
・建て替えよりも費用が抑えられる
住み替えとの違いとともに、その魅力をひも解いていきましょう。
1.バリアフリー化できる
リノベーションの魅力は、体の変化や生活スタイルに合わせてバリアフリー化できることです。人間は年齢を重ねていくうちに、身体機能が低下していくため、自宅での生活のなかで次のような悩みが出てきます。
・階段の上り下りが難しくなる
・ドアの開閉がしにくい
・段差で転びやすくなる
・車いすで生活できるスペースがない
上記のような悩みを解決するのが、リノベーションです。リノベーションはリフォームよりも大規模な工事ができるので、間取りや水道管、冷暖房機器の取り替えはもちろん、トイレや取っ手に手すりを付けたり、段差をなくしたりすることもできます。
2.長年慣れ親しんだ家の雰囲気を残せる
思い出の詰まった自宅でそのまま生活できるのもリノベーションの魅力です。
住み替えの場合、子どもや人生のパートナー、家族との思い出が詰まった自宅を手放さなければなりません。しかし、リノベーションなら大幅な工事ではあるものの、残したい部分は残せるので、長年慣れ親しんだ家の雰囲気を保ったまま生活できます。
もちろん、思い出を残しつつ新しいテイストの部屋に仕上げることも可能です。北欧風や和風モダンなど、部屋を自分の好きなテイストに変えるといった楽しみ方もできます。
3.建て替えよりも費用が抑えられる
建て替えよりも費用が抑えられるのもリノベーションの大きなメリットです。
一般的に、住宅の建て替えの相場は1,500万~2,500万円程度と知られています。
一方、リノベーション(骨組みからフルオーダーの場合)の相場は600万~900万円程度です。さらにデザインや快適性を求める場合は、1,000万円以上かかる場合もありますが、それでも建て替えよりも少ない費用で済みます。
※工事見積・費用は、諸条件により変動しますので、事前に現地調査が必要となります。
老後のために自宅をリノベーションするときのポイント3つ
老後に向けて自宅をリノベーションする際は、次のポイントを考慮しましょう。
・「快適な間取り」を意識する
・段差をなくして取っ手をつける
・引き戸で仕切って開閉を簡単にする
それでは、上記3点について詳しく解説します。
1.「快適な間取り」を意識する
老後に向けて自宅をリノベーションする場合は、まず快適な間取りを意識しましょう。たとえば、玄関を広くすれば、靴を脱いだり履いたりする際も非常に楽です。
車いすを置くスペースもあるので、外出の準備もスムーズに済むでしょう。キッチンや水回りを近くに配置することで動線が短くなり、移動も簡単になります。
2.段差をなくして取っ手もつける
段差をなくしたり、取っ手をつけたりするのも大きなポイントです。部屋との境目にある、ドアの敷居には小さな段差があります。
この段差があると「車いすが通過できない」「つまずいて転倒する」などの問題が出るケースも少なくありません。
段差はなるべくなくしましょう。また、トイレやお風呂、階段などに手すりを付けることで、日常の動作が楽になります。
3.引き戸で仕切って開閉を簡単にする
通常のドアは前後に開閉するため、開閉の度に一歩がり、ドアノブを握ってから押し引きしなければなりません。
しかし、ドアを引き戸で仕切れば、戸を横にスライドするだけで済みます。
車いすに乗っていても、後ろに下がる必要もないので、快適に移動できるでしょう。
【まとめ】老後はリノベーション住宅で快適な毎日を
リノベーション住宅は慣れ親しんだ自宅の雰囲気を残しつつ、バリアフリー化や模様替えができるほか、建て替えよりも費用が抑えられるというメリットがあります。
老後に向けて自宅をリノベーションする場合は、間取りを意識しつつ、段差をなくしたり、引き戸で仕切ったりして、快適な住まいを目指しましょう。