『管理費と修繕積立金、ひとくくりにしていませんか⁉』

管理費と修繕積立金

『管理費と修繕積立金、ひとくくりにしていませんか⁉』

ReoLaboでは、物件探しのお手伝いをしています。物件探しで予算感がある方もいらっしゃいますが、賃貸物件探しのように月々のお支払額から検討される方も多い印象です。

「毎月の住居費は15万円までにしたい。そうすると、ローン返済は12万円くらいで管理費などは3万円前後かな。毎月12万円のローン返済だと、いくらくらいまでの物件が買えますか?」というような会話です。

普通な感じもしますが、本日は、【管理費など】に焦点を当てたいと思います。

【管理費など】の内訳は?

 

賃貸マンションなどでは、管理費や共益費などという名称で家賃以外の費用がかかったりします。分譲マンションでも、管理費・修繕積立金・トランクルーム使用料・自転車置場使用料・町会費・インターネット使用料金など、物件によって様々な費用が掛かることがあります。

修繕積立金は、管理組合全体の貯金であるのに対して、管理費や使用料などは、管理経費として使い切ってしまうお金なのです。

その中でも最も割合が高く、どの物件にも共通していて重要な項目は、『管理費』と『修繕積立金』です。

 

 

 

修繕積立金は値上げが前提⁉

 

 

新築マンションは販売しやすくするために、修繕積立金は安く設定されがちです。

例えば、管理費20,000円・修繕積立金5,000円、合計25,000円/月の物件①と、管理費10,000円・修繕積立金20,000円、合計30,000円の物件②でしたら、どちらの物件が良いですか?月々の負担感からは①の方に人気が出るかもしれません。

また、新築時には修繕積立基金などの名称で一時金を設けているケースも良くあります。各戸50~80万円程度を設定しておけば、12、3年後の1回目の大規模修繕は乗り切れそうです。

しかし、この間に修繕積立金の値上げを議論しておかないと、2回目、3回目の大規模修繕時に貯蓄が無くなるという事態に陥ります。

段階的に修繕積立金が値上がりするマンションが悪いわけではありません。計画的に値上げできないマンションは注意が必要だと思います。

徐々に積立金を値上げしていく『段階増額方式』のマンションが大半です。当初から一定額を積み立てて値上げを行わない『均等積立方式』のマンションもありますが、圧倒的に少数派です。後者限定での物件探しは現実的ではなさそうです。築年相応に負担(値上げ)しているマンションがねらい目だと思います。

 

修繕積立金はいくらなら大丈夫⁉

 

 

昨年、長期修繕積立金の国交省ガイドラインが改訂されました。

延べ床面積5,000㎡までの中・小規模なマンションでは、㎡当り月額235円~430円となっています。70㎡にあてはめてみると、16,450円~30,100円です。この下限より少ないから、そのマンションは心配、または上回っているから安心。というわけではありません。

エレベーターの有無や機械式駐車場の有無など、そのマンションならではの事情もありますが、目安にはなりますね。

今回の改定前のガイドラインでは、㎡当り月額165円~250円でした。長期修繕計画の項目が明確になり、30年以上の期間も求められるようになったので、必要な金額が上がっているのは間違いなさそうです。

 

 

まとめ

 

 

毎月固定費としてかかる、『管理費』『修繕積立金』を今回は取り上げてみました。

単に修繕積立金の額が大きい物件が良いわけでもありません。ガイドラインにも示されていますが、長期修繕計画がしっかりしていて初めて修繕積立金が活きてくるのだと思います。5年程度毎に見直しを加えながら、30年以上の長期にわたる長期修繕計画を実施できる修繕積立金はいくらなのか?マンションごとに見極める必要がありそうです。

 

あまりにも安すぎる【管理費など(修繕積立金)】にはご用心です。

 

 

 

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ReoLabo編集部

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