既存の住宅に+αの価値をもたらすリノベーション。
せっかくリノベーションをするなら、住み心地を徹底的に追求していきたいものです。リノベーションの場合、元の間取りによって新しい間取りに制約があるのではないかと心配されている方もいらっしゃるかもしれませんが、重要な柱などでなければ、基本的に取っ払ってしまって問題ありません。
中古物件は細かく部屋が仕切られた間取りになっていることも多いため、実際に、壁を取っ払って広々とした空間にリノベーションしたという方もたくさんいらっしゃいます。
この記事では、広々とした空間へとリノベーションをした事例の中から、特に特徴的な間取りをご紹介。
どの間取りにも、快適な日常生活をおくるためのアイデアが詰まっていますので、ぜひ、リノベーションの際の参考にされてみてください。
2人暮らし向けの大きなLDKとWIC、ワークスペースのある間取り
まずご紹介するのは、2人暮らし向けの間取りです。
この間取りの一番の特徴は、27畳もの広々としたLDK。
広いスペースが必要なアイランドキッチンを置いても圧迫感を感じない、解放的でゆとりのある贅沢なスペースです。
こんなに広くてもLDKは一つの空間なので、もちろん、料理をしながらリビングにいる人とコミュニケーションをとることも可能。広い空間を生かして、ホームパーティも楽しめます。
たくさんの時間を過ごすLDKから、廊下へ出ずにトイレや洗面室にアクセスできるのも嬉しいポイント。日常生活はもちろん、家事も最短ルートで行うことができます。
この間取りのもう1つの特徴が、こちらも広々としたWICです。日用品は、キッチンすぐ向いのパントリーへ。それ以外のものは全てWICに収納可能です。
収納が1箇所に集約されていると、あちこち探し回る必要もありませんし、出かける準備もWICと洗面室の往復だけで済んでしまいます。これだけ大容量だと、他の部屋にたくさん収納家具を置く必要も無く、見た目もすっきりする上、掃除もラクチン。
小上がりの1.9畳はワークスペースとして。また広いLDKの一角にワークスペースを設けるのもあり。この間取りなら、テレワークでも快適に過ごせそうです。
SOHOとしても使える住居兼オフィスの間取り
「SOHO」とは、「Small Office Home Office」の略語で、小さなオフィスや住居兼オフィスのこと。
広々としたスタジオをSOHOとしても使える、住居兼オフィスの間取りです。スタジオの区分けは自由。LDK+オフィスとして、自由に空間をレイアウトすることができます。
SOHOの間取りには、いくつか押さえておくべきルールがあるのですが、この間取りは、仕事に集中できるのはもちろん、仕事関係の来客があっても快適に過ごせるためのポイントがしっかり押さえられています。
まずSOHOの間取りの必須条件として、仕事の導線と生活の導線がしっかり分かれていることが重要です。
LDKとオフィスは、1つの空間ですが、配置次第で自由に間仕切ることができますし、少なくとも仕事の導線上に、寝室や脱衣室、洗濯機などがないため、仕事中は生活感を感じることなく仕事に集中できます。
次に仕事関係の来客がある場合に、絶対に押さえておきたいポイントが、お客さまがプライベートな空間を通らないこと。この間取りの場合、玄関からスタジオの間は廊下のみで、プライベートな空間は通りません。
またこの点で見落としがちなのが、トイレへの導線です。この間取りではトイレが独立しているのはもちろん、廊下に洗面台が設置されているため、来客時に感染症予防のための手洗いをお願いすることもできます。
強いてデメリットとして挙げるのであれば、洗面台を常に清潔に、見た目もすっきり整えておかなければならない点でしょう。
さらにキッチンがスタジオにあって、引き戸がついているのも◎
来客時にお茶を出す際にも、お客さまを放置してしまうことがなく、お茶出しが終わったら引き戸で隠せてしまうので、ごちゃごちゃした生活感を見せずに済みます。
キッチンから洗面室に直接アクセスでき、WICにワークスペースのある間取り
続いてご紹介するのは、家事導線を重視した、家全体をくるくると回遊できる間取りです。
特に便利なのが、玄関からもキッチンからも洗面室へ直接アクセスできること。
外から帰ってきてすぐに、リビングダイニングへ入らず手洗いうがいができるのはもちろん、キッチンで料理や皿洗いをして、そのまま横移動で洗濯に移ることができます。
またいちいち廊下へ出ずに、洗濯・物干し・収納まで行えるのも嬉しいポイントです。
キッチンと洗面室の間の扉は開けっぱなしでも問題ありませんので、バルコニー以外の扉の開け閉めが必要ありません。
小さな動作ですが、毎日たくさんの洗濯物を干さなければならない場合は、大きな負担軽減になります。
納戸やWICのすぐ近くにワークスペースがあるのも、家事負担軽減のポイント。
先ほど洗濯の話をしましたが、このワークスペースをミシンやアイロンがけの場所にしてしまえば、ミシンやアイロンを運ぶ手間もほとんどなく、終わった衣類はすぐにWICにしまうことができます。
いちいちミシンを出したり、アイロン台をセットしたりというのはなかなか手間なので、置きっぱなしにできるスペースがあるとこちらも大きな負担軽減に。ミシンやアイロンを端に寄せてノートパソコンを開けば、仕事用のデスクに早変わり。
仕事に家事にと忙しい方は、この間取りのように家事導線の効率化を突き詰めると、とても楽になります。
センターキッチンを中心とした間取り
最初にご紹介した間取りに似た、センターキッチンを中心とした間取りです。
この間取りも、広々としたLDKのため、アイランドキッチンを置いても窮屈さは感じません。
最初の間取りと少し異なり、LDKの間に部屋を間仕切ることができるポイント(二点鎖線の部分)があるため、カーテンやロールスクリーンを設置しておくのがおすすめです。
揚げ物などをする際に、カーテンやロールスクリーンを閉めて換気をすれば、リビング側へ匂いが充満するのを防ぐことができます。
洗面室に扉がなく、また家全体をくるくると回遊できるため、この間取りも家事がしやすい導線になっています。アイランドキッチンで周囲360°が通路のため、キッチン周りの導線は、先ほどの間取り図よりも快適かもしれません。
細かい点ですが、LDKからも洋室からもトイレにアクセスしやすいというのも快適なポイント。
さらにお風呂に入った後に、特に冬場、寒くなりがちな廊下へ出ずに寝室にアクセスできるのも◎
土間のある間取り①
土間というと、古い日本の住宅を想像する方が多いと思いますが、実は最近、フレキシブルな使い方ができるスペースとして、あらためて注目を集めているのです。
この間取りは、土間のスペースを広く取り、LDK・寝室・水回りが回遊できるようになっています。
土間キッチンの一番のメリットは、ずばり掃除がしやすいこと。フローリングとは異なり、水を流して豪快に床掃除などを行うことができます。
料理が好きで、中華鍋を豪快にふるったり、たっぷりの油で天ぷらを揚げたりといったことをするという方には、土間キッチンがおすすめです。
また玄関から土間につながっていて、土間にそれなりのスペースがあるので、大雨の日にずぶ濡れになっても、そのまま中まで入ってきてしまって問題ありません。
例えば、土間に自転車を置いたり、アウトドアやスポーツなどの趣味の道具を置いたりするのも◎ 床の汚れを気にしなくて良いので、その場でそのまま道具のメンテナンスもできてしまいます。
家の中をくるくると回遊できるので、家事の際の移動も少なくて済むのが嬉しいポイントです。
この間取りを参考にする際の注意点が2つあります。
1つは、冬場の寒さ対策。土間は底冷えしやすく、これだけスペースが広いと、土間の寒さがLDKにも影響します。床材を暖かいものにしたり、断熱材を入れたり、場合によっては、床暖房も検討した方が良いでしょう。
もう1つは、キッチンからLDKや水回りへ移動をする際に、どうしても多少の段差の上り下りが発生してしまうこと。
日常生活の中で何度も上り下りするのは、それなりに負担になるので、特にメインで家事をする方が、足腰に不安がある場合や、上り下りに手間を感じる場合は、土間を作るにしても、家事導線の中に入れない方がベターです。
土間のある間取り②
土間のある間取りをもう1つご紹介します。
こちらは、玄関土間のみの間取りです。
この間取りの特徴は、水回り以外に扉がなく、土間から直接寝室にもアクセスできること。たくさん買い物をして、両手いっぱいに荷物を抱えていても、スムーズにリビングや寝室までたどり着くことができます。
また朝急いでいる時に、いちいち寝室に入ってクローゼットをあけてという動作がないのも嬉しいポイントです。
ダイニングキッチンが部屋の奥にあって、一見不便そうなのですが、実は土間から直接つながっているので、スーパーから帰ってきた際には、直接キッチンに食材を置くことも可能です。
宅配便などの急な来客の際にも、いちいちリビングを通らずに、キッチンから玄関にアクセスできるのが◎
先ほどの間取りほど広い土間ではありませんが、もちろん自転車などを置くことも可能です。
寝室が仕切られていないこともあり、リビングはかなり広々とした解放的な空間に。
せっかくこの間取りなら、リビングと寝室を一つの空間とした究極のリラックススペースを作り上げるのがおすすめです。
寝室が人目に触れるのが気になる方は、来客時に一時的に目隠しするものを用意しておきましょう。
リノベーションだからこそ理想の間取りを追求しましょう
ここまでご紹介してきたように、リノベーションでも、自由に間取りを変更して、広々とした空間や回遊できるレイアウトにすることが可能です。
しかし選んだ物件によって、重要な柱などどうしても撤去できないものがあり、理想の間取りを断念せざるを得ないという事態が起こることもあります。
そういったリスクを回避できるのが、住環境ジャパンが提供するワンストップリノベーションサービス「ReoLabo(リオラボ)」です。
中古住宅の物件探しとリノベーション工事の両方を一社で行い、どんな住まいにしたいのかご希望を伺ってから物件探しを行うため、物件選択のミスで理想の住まいにならなかったというリスクを避けることができます。
さらに「リノベーション工事金額」と「仲介手数料」が定額制のため、気になる費用面もわかりやすくて安心です。中古住宅のリノベーションをご検討中の方は、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
コストを抑えて、自由な間取りの住まいを手に入れられるのは、リノベーションならでは。この記事でご紹介した間取りも参考にしていただき、あなたの理想を詰め込んだ快適な住まいを実現させてください。