住宅購入の頭金ってなに?平均相場と頭金ゼロの仕組み

住宅ローンの頭金のイメージ

「住宅購入時にはどれくらいの頭金を用意すれば良いのだろう」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

ひと昔前は、住宅ローンを借り入れる際に頭金が必須でしたが、2020年4月現在では、頭金を入れなくても住宅を購入できます。

そのため、頭金の額をどれくらい準備するのかは、マイホームを手に入れたあとの人生も考慮したうえで慎重な検討が必要です。

そこで今回は、住宅購入時の頭金についてメリットとデメリットも含めて分かりやすく解説していきます。

住宅購入の頭金とは何か?

頭金とは住宅を購入する資金のうち、自分自身で用意する部分のことです。
頭金を入れることで、借り入れる額が少なくなり返済の負担が減少します。

住宅は「人生で一番高い買い物」といわれるほど価格が高額なため、住宅を購入する際は多くの人が住宅ローンを利用します。

しかし、住宅ローンは借金ですので借りたお金は利息も含めて返済しなければなりません。

ローンの返済額が、家計を圧迫するようでは、住宅購入後の生活に支障が出てしまうからです。
そのため、住宅の購入資金のうち、いくらを自分たちで用意し、いくらを借り入れるのか、資金計画を慎重に練る必要があるでしょう。

住宅購入の頭金として必要な金額の目安はいくら?

住宅購入における頭金は、購入価格の1〜2割が一般的です。
仮に住宅購入価格が3,000万円の場合、300〜600万円ほどが頭金の目安といえます。

しかし実際の頭金の額は、購入する物件の価格や個人の事情によって大きく異なるでしょう。

例えば、8000万円の物件を購入するときに、金利が1.0%、返済期間が35年(※元利均等方式)の住宅ローンを借り入れる場合、頭金を2割準備しても毎月の返済額が約18万となります。
※元利均等方式とは毎月の返済額を一定にして住宅ローンを返済する方法

そのため年収が300万円や400万円の人がこの物件を購入するのは、頭金を2割準備しても現実的ではないでしょう。

頭金の額は購入したい物件の額や借入可能な額、その後の返済負担などを踏まえて総合的に決める必要があります。

また、頭金を多く入れることには、メリットもあればデメリットもあるため、それらも考慮したうえで頭金の額を決めることが大切です。

住宅購入の頭金を多く入れるメリットは?

頭金を組むメリットとデメリットのイメージ住宅購入の際に、頭金を多く入れるメリットは、以下の3つです。

  • 借入額を抑えられることができる
  • 住宅ローン審査が通りやすくなる可能性がある
  • 担保割れのリスクを回避できる

それぞれについて確認していきましょう。

メリット1 借入額を抑えられることができる

頭金を多く入れることで、借り入れる金額が少なくなり、返済の負担を減らせます。

ローンの利息は、借入残高に所定の金利を乗じて計算されるため、借入額が少ないほど、利息の額も少なくできます。

例えば、以下の条件で頭金を入れた場合と、入れない場合の返済額を確認してみましょう。

  • 借入金額:3,000万円
  • 住宅ローンの適用金利:1.0%
  • 返済期間が35年(元利均等方式)

上記の条件において、500万円の頭金を入れた場合と入れない場合で、毎月の返済額と返済額が以下のように変わります。

頭金(500万円)
あり
頭金なし
借入
総額
2,500万円 3,000万円
返済
月額
7万571円 8万4,686円
返済
総額
2,963万9,998円 3,556万7,998円
うち利益
総額
463万9,998円 556万7,998円

上記のシミュレーションでは、返済月額が約1.4万円、返済総額が約593万円低下するだけでなく、利息の金額も約93万円少なくなっていることが分かります。

このように、頭金を入れることで、ローンを返済する時の金銭的な負担を減らすことが出来れば、住宅を購入したあとの家計を圧迫する心配も減らせるでしょう。

メリット2 住宅ローン審査が通りやすくなる可能性も

住宅ローンの審査は、借入金額が高くなるほど厳しくなる傾向にあります。

そのため頭金を多く入れると、借入金額が減って住宅ローンの審査に通過しやすくなる可能性があるのです。

そして頭金を入れられるということは、まとまった金額のお金を貯められていることを意味します。
「この人はお金の管理がきちんとできる人だ」と、金融機関からの信頼を得られて、より審査に通過しやすくなる可能性もあります。

メリット3 担保割れのリスクを回避できる

購入した住宅を売却するとき、物件の価値が購入時よりも低下していると、住宅ローンの残高が物件の売却価格を上回る担保割れが発生します。

例えば、4,000万円の住宅を購入するときに、頭金の額が100万円で残りの3,900万円を住宅ローンで借り入れたとしましょう。

購入から5年後に売却すると、3,420万円ほどのローンが残ります。
仮に売却時の住宅の価値が3000万円に下がっていると、約420万円のローンが残ったままになるのです。

そこで頭金の額を600万円に増やし借入額を3400万円に減らすことで、5年後の残債は約2,980万円となります。そのため、3,000万円の売却代金を返済に充てても、ローンが残らなくなるのです。

住宅購入の頭金を入れ過ぎによるデメリットはある?

一方で、頭金を入れすぎると以下のようなデメリットが生じる可能性があります。

  • 手元の資金がなくなる
  • 住宅ローンを貯めているうちに欲しい物件がなくなる
  • 住宅ローン完済が伸びる

一つずつ確認していきましょう。

デメリット1 手元の資金がなくなる

住宅購入の際に、頭金を多く入れすぎると、手元の資金が少なくなります。

その結果、住宅購入以外の夢や目標が叶わなくなる可能性があるだけでなく、万一のリスクに対処できなくなる可能性があります。

例えば、子供がいる場合、手元の資金が少なくなることで教育に充てられる資金が減り、希望する学校に進学させてあげられなくなるかもしれません。

また、ご自身や家族が重い病気になったり交通事故で重いケガを負ったりしたときに、十分な治療費が確保できない可能性や、家計を大きく圧迫する可能性があります。

何より、マイホームを購入するときは新居で利用する家具や家電を購入する資金や、引越しのための資金も残しておかなければなりません。

そのため、頭金を入れる場合は、貯金の全額を投入するのではなく、ある程度の現金を残しておきましょう。

デメリット2 住宅ローンを貯めているうちに欲しい物件がなくなる

住宅ローンの頭金がまだ貯まっていない場合、お金を貯めるところから始めなければなりません。

お金を貯めている間に、欲しかった物件が他の人に購入されてしまう可能性があります。

特に住宅購入の頭金は、200万円や300万円のようなまとまったお金が必要ですので、貯め終わるまでに長い時間がかかることもあります。

もちろん、頭金を貯め終わったときに希望の物件が販売されている可能性もありますが確証はありません。

住宅は、勤務先や学校への通勤・通学にかかる時間だけでなく、スーパーや病院、駅までの距離によって利便性も大きく変わります。

頭金を貯めることにこだわりすぎると、自分や家族にとって、生活しやすい住宅が手に入らなくなる可能性がある点に注意しましょう。

デメリット3 住宅ローン完済が伸びる

頭金が貯まるまでの期間が長引くと、住宅ローンを完済するまでの期間が後ろ倒しになることがあります。

頭金を貯める期間があることで、住宅ローンの返済期間が勤務先を退職したあとまで伸びると、老後の暮らしが苦しくなるかもしれません。

そのため頭金の金額は、現在の返済負担だけでなく、老後の生活も考慮したうえで慎重に決めましょう。

住宅購入の頭金ゼロでも買えるって本当?

住宅は、頭金がゼロでも購入できます。

「頭金は購入価格の2割は必要」と聞いたことがある人もいるかもしれません。
しかしそれは、一昔前の住宅ローンが住宅価格の8割までしか借り入れられず、残りの2割を自己資金で貯める必要があったためです。

2020年4月現在では、頭金の割合に指定を設けている金融機関は少なく、購入資金の全てを住宅ローンで賄うことも可能です。

ただし借り入れられる金額は、金融機関が評価した住宅の担保評価額が上限となる場合がほとんどです。
担保価値が住宅の購入価格よりも低い場合は、住宅購入資金の全てを住宅ローンで賄えないため注意しましょう。

頭金を貯めて買うのと頭金ゼロで買うのはどっちがいいの?

住宅ローンの頭金について悩む人住宅購入の際に頭金が必要かどうかは、今後のライフプランや考え方、資産状況などさまざまな視点から考慮して判断しなければなりません。

例えば、住宅を購入したいが近々子供の進学のために、多くの現金が必要になる場合は、手元の現金を頭金に充てずに残しておく選択肢があります。

また、借入額が多いと返済できるか不安で少しでも借り入れる額を減らしたい場合は、頭金をしっかり貯蓄してから住宅の購入に踏み切るのも一つの方法でしょう。

加えて住宅購入の際は、頭金以外にも、登記にかかる費用やローンの保証料、火災保険料などの諸経費が必要となります。

諸経費はローンに組み込むこともできますが、借入額が多くなり返済負担が増えるため、無理なく返済できるプランを入念に検討することが大切です。

まとめ

住宅購入においては、頭金が多ければ多いほど良いというわけではありません。 頭金を多く準備する事にメリットもあればデメリットもあります。

一方で、頭金がなくても住宅が購入できるからといって、無計画にマイホームを取得するのはお勧めできません。

住宅購入時に頭金の額を決めるときは、マイホームを購入した後の生活や、資産状況も踏まえて慎重に判断しましょう。

>>住宅購入とリノベ時の支払いシミュレーションはこちら

 

ReoLabo編集部

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ReoLaboでは(リオラボ)では、住宅購入、リノベーションを検討している方向けに、住まいに関する情報を発信していきます。

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