住宅の中において、玄関は決して長い時間を過ごす空間ではありません。
しかし実は玄関もおしゃれにリノベーションすることで、その住まいの表情や利便性は大きく変わるのです。
そこでこの記事では、玄関の使い方に応じたリノベーション例を紹介します。
床材やシューズボックスを変えておしゃれな雰囲気にする
玄関は単純な出入り口と見られがちですが、人を出迎える重要な空間です。
少し工夫をするだけで住宅そのもののイメージを大きく変える部分でもあります。
例えば床材やシューズボックスなどにこだわるだけでも雰囲気が出せるので、手の加え方次第でかなり個性を演出できるでしょう。
リノベーションで開放感を生み出す玄関に
より広々とした印象にしたいのであれば、次のようなリノベーション事例が考えられます。
・棚や隣接する居室の一部などを省いて玄関ホール部分を広くする
・備え付けのシューズボックスをオープンシェルフの収納に変えて閉塞感を軽減する
・ミラーを取り付けて広がりを見せる
・玄関から続くリビングのドアを格子やのれんに変える
このように玄関を開けた時の視界をできるだけ大きくすることで、家全体をすっきりと見せられます。
素材から醸し出されるデザイン性で洗練された雰囲気に
以下のようなリノベーションにより、玄関ホール部分の床材・壁・天井などに統一感やコントラストを持たせることで、ハイセンスな印象につながります。
・天井をコンクリート打ちっぱなし、土間部分をモルタルにしてハード感を演出
・壁や収納、ドア、床をすべて白に統一して上品な空間に
・床材として大理石や御影石を使ってラグジュアリー感を高める
そのほか、設置する照明や棚などによっても左右されるので、細部にまでこだわることで一層あか抜けた雰囲気が出ます。
趣味スペースを充実させてより便利な空間にする
リノベーションによって玄関の土間部分を大きく確保しガレージのようにすることで、室内では何かと不便だった趣味に使える空間ができます。
アウトドア好きの人ならツールを保管するスペースに
次のようにさまざまな道具の出し入れがしやすい動線を作ることで、一層アウトドア関連の趣味が楽しみやすくなるでしょう。
・隣接する居室の一部を土間にして、自転車やキャンプ品が置ける玄関兼倉庫に
・簡易的な洗面台を設置して、汚れたアウトドア用品などを洗うスペースに
玄関の土間に居室と同等レベルの広さや機能性を持たせることで、屋外で使用するものを手軽に収納できるようになります。
出かける際の準備にも便利な上に、玄関に趣味関連のものを置くことで、好みを前面に出した居住空間を楽しめるでしょう。
インナーバルコニーのような空間にも
玄関に隣接する窓のある居室をそのまま土間にして、バルコニーとつながるような空間にするのもひとつの手です。
日光を入りやすくすることで玄関口が明るくなり、また簡単な室内菜園スペースにもできます。
さらに外に出やすく汚れもさほど気にする必要がないため、DIYスペースに活用するのも良いでしょう。
日々の暮らしを快適にする機能的なスペースとして使う
玄関のリノベーションは、住まいの雰囲気全体をセンス良く見せることにつながりますが、もちろんそれだけではありません。
日常生活に着目したリノベーションをすることで、利便性が高まります。
お出かけで使用するものをひとまとめに収納
たとえば次のようなリノベーションをすることで、毎日の動線がスムーズになります。
・玄関に隣接する居室の一部をホール部分にしてウォークインクローゼットにする
・玄関の土間部分を横に広げて室内物置に
コートやブーツ、ベビーカーや外遊び道具など外出時に使うものは、汚れやすいうえに場所を取るものです。
そのまま保管できる空間を作ることで、毎日の動線がスムーズになります。
さらに物置部分と靴の脱ぎ履き部分をカーテンなどで隔てておけば、収納スペースは隠れるため、玄関口が雑然とする心配もありません。
そのほかの生活スタイルごとのアレンジ例
犬などを飼っている人や自宅兼事務所にしている人は、次のようなリノベーションをすることで玄関を上手に活用できるようになるでしょう。
・玄関の土間を広く取って、ペット専用のスペースに
・玄関横の部屋をホールにして、簡単な応接間や書斎に
このように玄関をおしゃれにリノベーションすることは、日常を快適にし、充実させることにも直結するのです。
玄関のリノベーションを通してさらにおしゃれで便利な毎日を
住宅への出入り口としてではなく、きちんと玄関を居住区間の一部として捉えることで、住まい全体の雰囲気も使いやすさも大きく変わります。
リノベーションをお考えの際には、玄関の活用方法を軸に全体像を決めるのもひとつの手でしょう。